縄文集落がある高台はね、北側に谷川のある台地ということがよくある。北風を避けるためにその対岸がさらに高いという立地。
これは夏に南の日当たりが上昇気流を作って谷の涼しい空気を吸い上げる。そこに家を建てたんだ。
冬は分厚い茅葺のデッドエアースペースが十分に暖房を外に逃さない。北側の谷の比較的安定した気温の恩恵も受ける。
これは「微気象」といって昨今、省エネ=エコな住環境づくりに注目されている。
僕のマンションも都心のやや東南向きの6階建ての4階。周りが低層住宅の古い町。
北側の玄関にインナーのブラインドドアを付けた。窓全部に網戸をつけて夏に解放すると
面=南側の庭の空気は日当たりで温められ、北側の日陰から涼しい空気を部屋中に呼び込む縄文方式となる。
さらに、南南東の向きは半間のひさしで、夏は部屋に日差しが入らず、冬は二間の奥行きに日が届く。
裏=北側も西北西向きだから春分前から日差しがあるし、エアコンはひどい熱帯夜の1週間たらず。冬も同じくらい。
オール家電のお隣さんが4〜5万の光熱費、ウチは2万を越えたことはない。
古いマンションの設計自由度が、縄文人の知恵を拝借できたおかげでしょう。
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