欧米の海軍力は、アフリカやインドや中東からの非常識な規模の収奪があって
初めて成り立っているものなので、それに拮抗しようとするのなら、
欧米並みの外界侵略による酷烈な植民地支配を講ずる必要があった。
しかし、日本は帝国主義社会での覇権争奪に乗り出しはしたものの、併合した
植民地を収奪対象ではなく共存共栄の仲間として手厚く庇護しようとしたために、
自分たち自身の弱体化を招き、大東亜共栄圏全体を疲弊し始めた自分たちの軍力で
守ろうとしたために、最後には全く歯が立たなくなって敗走する破目となった。
ただ、一時だけでも周辺国を共栄の仲間として育て上げようとしたことが、
特に台湾や東南アジアではいい方に働いて、後進国を全くの収奪対象と見なす
帝国主義社会の悪癖は是正されて、多くの国々が宗主国からの独立をも果たした。
ただ、日本による大東亜共栄圏の画策がどこに対しても有益無害な影響を
及ぼしたなんてことも当然なく、それこそ中国や朝韓といった特定アジア諸国に
「近代文明の手法」という悪知恵を与えてしまったために、今度はこれらの
国にかつての欧米のような覇権主義を目指させる余地を与えてしまった。
旧満州帝国のインフラも中共にいいように用いられて、今でも一大工業地帯と
なっている。南洋の国々が日本の遺産を専ら善用しようとしてくれているのに対し、
日本よりも北方に位置する特定アジア諸国のほうは、ある種の野心のために
悪用しようとする魂胆が見え見えである。日本人としては、その中国や朝鮮が
近代文明の手法を用いての暴虐に及びつつあることを、自分たちにとっての
「負の遺産」と見なして、どう対処していくべきなのかを考えていく必要がある。
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