確かに 山本五十六が、戦略戦術的に 名将 と言えるかどうかは微妙である
別に 勝った負けたの 「結果論」 で言うのでは無い
本当に優れた指揮官であるならば、真珠湾攻撃など実行する訳が無いのだ
それほど 真珠湾攻撃は、一か八かの危険な作戦であり 大博打である
もしも冬の北太平洋で嵐に遭遇したなら、へたすると連合艦隊は アメリカと戦う前に壊滅する可能性も
充分に有った つまり、逆の意味での「元寇」となる所だったのである
海軍の戦闘艦艇だから、少しぐらいの嵐など耐えられるだろう などとは素人考え
実は戦闘艦艇の方が悪天候の波浪に弱く、民間の漁船や貨物船の方が よっぽど波浪に強いのだ
軍艦 特に日本海軍の艦艇は、限られた排水量の中に最大限の武装を施すため 必然的に
重心が高く、「トップヘビー」 なのである、 実際に 「夕鶴事件」 などの事故が起っており
高速航行中に舵を切っただけで転覆した駆逐艦も有る程なのだ
そしてもし転覆でもしたならば、砲弾や爆弾 魚雷などが次々と誘爆する可能性もある
少々の悪天候でも大丈夫なのは、大口径砲の発射の反動に耐えられるように 元々の復元力の強く作られた
戦艦のみであり、空母なんか特に波浪に弱く、へたすると全滅である
だから アメリカだって、真珠湾を空母機動部隊で空襲する計画など 本気にしなかった訳である
おそらく、陽動 と受け取った可能性は高い 欺瞞情報と判断したのであろう
アメリカの情報力なら、桜島を真珠湾に見立てた猛訓練など 知っていたに決まっているのである
現実にアメリカは開戦前から、駆逐艦や駆潜艇などの対潜哨戒艦艇を 大西洋から大量に回航させている
まだまだドイツのUボートは脅威を与えていた時期にも関わらずである
そして ハワイ周辺海域を厳戒態勢で対潜哨戒していた そこで 「ワード号事件」 が起こった
真珠湾攻撃の一時間前である
そしてそのワード号が哨戒していた海域は、普通の潜水艦は行動できない浅い水深の海域である
そんな海域をわざわざ哨戒していたと言う事は、秘密兵器である特殊潜航艇(甲標的)の存在を
アメリカは知っていたとしか思えないのである。
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