アメリカがこんな手の込んだことをする理由は、東アジアの攪乱が目的だ。
周辺諸国が友好的になってしまってはアメリカの影響力が低下し都合が悪いのである。
ロシアが北方領土を返さない最大の理由は、日本がアメリカの属国だからだ。
北朝鮮の場合は、ソ連崩壊までは明らかにソ連の衛星国だった。
当時の朝鮮総連も共産圏への裏パイプ的な存在意義しかなかったのである。
しかし、頼みのソ連が崩壊し、保身に窮した北朝鮮はあろう事かアメリカにすり寄ったのである。この段階で中国はまだ非力な開発途上国に過ぎなかった。
アメリカは、今後の中国の台頭を念頭に置いて、北朝鮮を「ヒール国家」として存続させることにしたのである。
この図式をリビアに当てはめた場合、やはりソ連崩壊以降北朝鮮と同様の道を歩んだ可能性が高い。
地政的にもリビアはイスラム圏とEU圏の境界に位置しており、ここでアメリカの睨みが利けば、周辺諸国も窮屈な思いをする。特にイスラエルにとって有力なテロ支援国であるリビアは最大の脅威だった。
意外に思うだろうが、イスラエルはアメリカにとって仮想敵国である。
ユダヤ資本がはびこっているアメリカだが、アメリカにとっての脅威は、「自分の意に従うかどうか?」で決まるのである。
イスラエルは身内がアメリカ中枢にまで影響力を持っているのをいいことに増長した、「アメリカの言うことを聞かない国」なのだ。
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